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政府統計の総合窓口のデータや、OECDやUCIやのデータを使って、Rの練習をしています。ときどき、読書記録も載せています。

日銀短観2019年12月調査のデータ分析4 - 現状の変化幅と先行きの変化幅に有意な違いはあるのか? 変化幅には有意な違いは無し。

 

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 の続きです。

前回は現状(Now)と先行き(Next)の水準そのものに有意な違いがあるかどうかを調べました。その結果、現状と先行きには有意な違いがあり、先行きのほうが低いということがわかりました。

今回は、変化幅で同じように分析してみます。

まずは、summary関数で二つを比較してみます。

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NowChgの平均値は-2.988、NextChgの平均値は-3.893です。Nextのほうが悪いようですね。

hist関数でヒストグラムを見比べてみます。

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NextChgのほうが尖っている分布ですね。

boxplot関数で箱ひげ図を見比べます。

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前回はt.test関数で、paired = TRUEというのをつけてt検定を実行しましたが、今回は、NextChg - NowChgのベクトルを作って、これが0より小さいかどうかを検定しましょう。

まず、ベクトルを作成します。

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なんとなくですが、0より小さい値のほうが多いように見えます。

それでは、t.test関数を実行します。

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p-value = 0.3782と0.05よりも大きいので、差が0より小さいとは言えないですね。結論はNowChgとNextChgの平均値には有意な違いは無い、ということです。

普通のt.test関数でpaired = TRUEでも確認してみます。

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p-value = 0.3782と同じ結果です。

Wilcoxon's Rank-Sum Testもやってみます。wilcox.test関数ですね。

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p-value = 0.2393と0.05よりも大きいです。NowChgとNextChgで違いがあるとは言えないですね。

今回は以上です。