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政府統計の総合窓口のデータや、OECDやUCIやのデータを使って、Rの練習をしています。ときどき、読書記録も載せています。

都道府県別の消防・教育・警察部門職員数のデータ分析5 - 2006年と2015年の伸び率の比較。教育部門の職員数は減少度合は大きい。

 

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 の続きです。

今回は、各データの伸び率を都道府県ごとに比較したいと思います。

まず、table関数でデータの始めの年と終わりの年を確認します。

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始めの年は2006年で、終わりの年は、2015年です。

2006年と2015年を比較して、伸び率を算出します。

2006年だけのデータフレームを作ります。

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同じように2015年だけのデータフレームを作ります。

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こうして作成した2つのデータフレームから伸び率を計算しますが、都道府県の順番が両方のデータフレームで同じでないといけないです。

同じ並びになっているとは思いますが、念のためorder関数を使って同じ順番にします。

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本当に同じ順番になったか確認します。

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同じ順番です。

それでは伸び率を計算します。

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平均値のところだけ見ると、FireとPoliceは1以上ですから2015年のほうが増加してるということですね。これは前に年度ごとの推移を見たときと整合しています。

各変数の伸び率上位、下位の都道府県を見ていきます。order関数とhead関数を使います。

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人口の伸び率上位は、東京、沖縄、神奈川、埼玉、愛知、千葉です。

伸び率下位は、秋田、青森、福島、高知、岩手、山形です。

 

県内総生産額を見てみます。

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県内総生産額の伸び率上位は、沖縄、群馬、宮城、宮崎、岩手、茨城です。

伸び率下位は、鳥取、福井、秋田、奈良、山梨、和歌山です。

岩手は人口は伸び率下位なのに、県内総生産額は伸び率上位ですごいですね。

 

消防部門職員数を見てみます。

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消防部門職員数の伸び率上位は、鳥取、山梨、岡山、熊本、滋賀、宮崎です。

伸び率下位は、香川、広島、北海道、長崎、京都、秋田です。

 

教育部門の伸び率を見てみましょう。

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教育部門職員数の伸び率上位は、神奈川、愛知、沖縄、滋賀、千葉、東京です。

伸び率下位は、秋田、青森、岩手、奈良、高知、愛媛です。

 

警察部門の職員数の伸び率を見てみます。

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警察部門職員数の伸び率上位は、福島、埼玉、鹿児島、宮城、熊本、茨城です。

伸び率下位は、山口、石川、東京、富山、徳島、愛媛です。

 

各変数の箱ひげ図を描いてみます。boxplot関数を使います。

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教育部門(Edu)は伸び率が他の変数と比べると際立って低いですね。

教育部門の伸び率が他と比べて有意に低いか検定してみます。

まず、var.test関数でvarianceが同じかどうか検定します。

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hokaという名前のEdu以外の変数を合体させたベクトルを作り、var.test関数で検定しました。p-valueが0.07378と0.05よりも大きいので、Eduとhokaはvarianceに有意な違いがあるとじゃ言えません。

t.test関数で検定します。

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p-valueは2.2e-16と0.05よりも小さいので、帰無仮説を棄却して、対立仮説(true difference is not equal to 0)を採用します。Eduの伸び率は他と比べて有意に低いですね。

今回は以上です。