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政府統計の総合窓口のデータや、OECDやUCIやのデータを使って、Rの練習をしています。ときどき、読書記録も載せています。

都道府県別の建築物リフォーム・リニューアル調査のデータ分析7 - リフォーム・リニューアルの金額を県民1人当たり所得で回帰分析してみる。

UnsplashRedd Fが撮影した写真 

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の続きです。

今回は、l_total: リフォーム・リニューアルの金額の対数変換値値をl_shotoku23: 平成23年基準の県民1人当たり所得の対数変換値で回帰分析してみます。1人当たり所得の所得が大きいほど、リフォーム・リニューアルの金額が大きいかどうかを調べてみます。

lm()関数で回帰分析してみます。

summary()関数でmodel1を表示してみます。

l_total = -23.283 + 3.8645(l_shotoku23) + u  という結果です。

これは、shotokuが1%増えれば、totalが3.8645%増える、と解釈できます。

グラフで視覚化してみます。

散布図を見ると、確かに右肩上がりになっています。

このモデルに、yearを加えるとどうなるでしょうか?

update()関数でmodel1にyearを加えてみました。

summary()関数で表示してみます。

l_shotoku23の係数が4.0380になりました。
yearを入れたこのモデルは、l_shotokuの傾きは一緒で、2016年度、2017年度、2018年度と切片が違うモデルです。

これもグラフにしてみたいと思います。

これは、moderndiveパッケージのgeom_parallel_slopes()関数を使ってみます。

2016年度が一番上に回帰直線があります。

このmodel1とmodel2では統計的に有意な違いがあるのかどうか、anova()関数で確認します。

p値が0.0004271となっているので、model1とmodel2は統計的に有意な違いがあります。つまり、model1にyearを加えた意味は有った、ということです。

今度は、年度ごとに傾きが違うモデルを考えてみます。

l_shotoku23 * year と + ではなくて、* を使うと切片だけでなくて、傾きも違うモデルになります。

サマリーを表示してみます。

l_shotoku23の係数が、3.8667になっています。これは、2016年度の傾きです。

2017年度の傾きは、これにl_shotoku23:year2017年度の0.2228を足して、

3.8667+0.2228=4.0895になります。

2018年度の傾きは、3.8667+0.2995=4.1662となります。

傾きが年度が増えるごとに急になっています。

これもグラフにしてみます。geom_smotth()関数で視覚化できます。

傾きの違いは、あまり感じられないですね。

anova()関数で、model2とmodel3を比較してみます。

p値が0.9413ですから、model2とmodel3で統計的に有意な違いは無いということです。つまり、傾きを年度ごとに変える意味は無いですね。

こんどは、model2にprefを加えてみます。都道府県ごとにも切片を変えるということです。

summary()関数でmodel4をみてみます。

中略

l_shotoku23の係数が-0.09525とほとんど0に近いマイナスになりました。p値も0.957340となっているので、prefを考慮すると、l_shotoku23はl_totalとは無関係ということですね。

anova()関数で、model2とmodel4を比較してみます。

p値は2.2e-16とゼロといってよいぐらい小さい値です。moel2にprefを加えてmodel4を作成した意味はあった、ということですね。

今回の結論としては、都道府県の違いを考慮しないと、県民1人当たり所得が多いほどリフォーム・リニューアルの金額も多い。都道府県のごとに見ると、県民1人当たり所得とリフォーム・リニューアルの金額は無関係、ということでした。

今回は以上です。

次回は、

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