著者は古代メソポタミア文明が専門のようで、文明に関する論理的な話ではなくて、いまから4000年も前のメソポタミアの社会制度がどうだったかを記述しています。それに付随してローマや日本、西洋、中国の話も出てくる、というかたちです。
文明(都市)の始まりは城壁から始まったとか、ビルを建てたときの「定礎」は既にメソポタミアの頃からあったとか、いろいろあって面白かったです。
ハンムラビ「法典」は、目には目を歯には歯を、が有名ですがそれだけでなく、和解を勧めていることもあるなど知りませんでした。
科学技術が進歩していて、現代と4000年前は当然に生活様式は違いますが、人の心情はそんなに大きく変わってはいないのかな、という感想を抱きました。