「失敗学」で有名な畑村先生が書いた本です。先生が学生のころ、釜石の製鉄所の転炉を見に行った話や、石垣島の津波石(津波で海から内陸まで流された大きな石)の話などです。
石垣島の津波は高さが84メートルという想像できないくらい大きなものだったそうです。
日本の技術者には、「物を作る」前に「考えを作る」ことが必要だ、という話や、問題を解決するのは大事なことだが、もっと大事なことは、何が解決すべき問題なのか正しく見極めることだ、というようなことが書かれてあって、そうだな~と思いました。
巻末には、畑村先生が提唱している、「思考展開図」という考え方の簡単な解説がありました。私は今まで知らなかったのですが、ネットで検索してみると、いろいろ出てきました。中公新書の「発想法」のJK法に似ていると思いました。