Rで何かをしたり、読書をするブログ

政府統計の総合窓口のデータや、OECDやUCIやのデータを使って、Rの練習をしています。ときどき、読書記録も載せています。

読書記録 - 「脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦」 渡辺 正峰 著 (中公新書)

脳の働きは、脳の神経細胞、ニューロンの活動がもとになっていて、この活動には物理的・化学的に説明がつくということです。ニューロンの中は電気信号が情報の伝達をしていて、ニューロンとニューロンの間は化学物質がその情報の伝達を担っているということです。

なので、筆者はいつの日か、生命体でなくて電子機械、電子機器に意識を移植することができるだろうと思っています。ほんとうにそうなったら凄いことだなと思います。

この、機械の中に意識を移植する、というのが十分に可能だという説得材料の一つで、こんな話を挙げてました。人間の脳の中のニューロンの一つをまったく同じ働きをする機械と置き換えたとします。すると、人間は置き換えた後でも何らかわりなく意識を働かせることができるだろう、そこでまた一つ置き換える、また一つ置き換える、ということを繰り返していけば最終的には全部のニューロンが機械に置き換わる、つまり機械の中に意識を移植できた、というような話です。

この話を読んだときは、そうか!そういわれればたしかにそうだな、機械の中に意識を移植することができるんだ、と思いましたが、しばらくして、これはゼノンのパラドックス、アキレスと亀みたいなものかな?とも思って確信はなくなりました。

意識ってほんとうに不思議で、科学者にとってはロマンを感じるものなのだなと思いました。

本書の中には、いろいろな錯視をおこす図・イラストがあってそれを眺めるのも面白かったです。