ヒグマはヨーロッパ、ユーラシア、北米に分布しています。その中で北海道は一番密度が高いそうです。
ヒグマは冬眠をする生き物で、冬にはいなくなって春に復活する、ということで生命の再生を感じさせる神秘的な存在としてヒトは意識したということです。
近年、ヒグマやツキノワグマが人間社会に進出して、不幸な事故が多く見られます。ヒトとヒグマを通して人間社会と野生の世界の関わり合いを考えることができるかもしれません。
北海道のヒグマには遺伝子的に三つ系統があること、北海道大学には「ヒグマ学」の講座があることなどをこの本を読んで知りました。
ヒグマを狩猟するだけでなくて、さらにそれを自然にささげるというような儀式、クマ送りという儀礼に発展していった過程の中には、ヒトがヒグマに対して親近感や畏怖の感情など、様々な感情があるのだろうな、と思いました。