この本の28ページ目の小見出しが「戦争せずにデフレ脱却を」となっていますが、結局は異次元緩和でもデフレ脱却はできず、ロシアのウクライナ侵攻という戦争でデフレが脱却された、というように思います。
少し長いですが、39ページ目には、総裁に就任する前の黒田さんの言葉として「一定のインフレもデフレもないような状況にするという責任と義務がやはり中央銀行がやはり中央銀行にあると私は思っていますので、その原因が、これは安い中国産品が流れてくるからデフレだとか、いや、これはバブルが崩壊してこうなったってああなったからこうだとか、石油価格が下がったからだとか、そういうことを幾ら並べられても、それはそうでしょうけれども、あなたの責任は免責されません、ちゃんとデフレをとめるのがあなたの責任で、義務でしょうというのがロジックです。」と発言しています。
これが、213ページには、国会での答弁で同じ口から「2%を達成できない理由は、物価や賃金が上がらないことを前提としたノルム[社会規範]が定着し、その転換に時間がかかっているからだ。」という言葉が出てきています。
黒田さん、ノルムがどうたらこうたらは、そりゃそうでしょうけれども、あなたの責任は免責されません、ちゃんとデフレをとめるのはあなたの責任で、義務でしょう。