読書記録
ジョブ型雇用社会とは何か 正社員体制の矛盾と転機 (岩波新書) 作者:濱口 桂一郎 岩波書店 Amazon ジョブ型とは、はじめにジョブ(職種)があって、そのジョブに当てはまる人を採用する形態のことのようで、日本以外の国では、このジョブ型が当たり前で労働市…
リバタリアニズム-アメリカを揺るがす自由至上主義 (中公新書) 作者:渡辺 靖 中央公論新社 Amazon リバタリアニズムは、個人の自由を最大限尊重し、政府や国家の役割を最小限にしようと考える政治思想のようです。 筆者はアメリカのリバタリアニズムの政党や…
「利他」の生物学 適者生存を超える進化のドラマ (中公新書) 作者:鈴木正彦,末光隆志 中央公論新社 Amazon 「利他」の生物学というよりは、「共生」の生物学というタイトルのほうが相応しい気がしました。実際、あとがきにも、「利他と進化」が主題と書いて…
J・S・ミル-自由を探究した思想家 (中公新書 2757) 作者:関口 正司 中央公論新社 Amazon ミルの自由や政治についてについて、彼の著作を順番に紹介しながら解説していきます。 自伝で、父親からスパルタ教育を受けたことが心に残りました。 それと、男女平…
知っておきたい地球科学 ビッグバンから大地変動まで (岩波新書 新赤版 1950) 作者:鎌田 浩毅 岩波書店 Amazon この本は、2021年より『週刊エコノミスト』誌上で連載中の「鎌田浩毅の役に立つ地学」を基にし、その後の新知見を取り入れて全面的に加筆修正す…
ミステリーの人間学 英国古典探偵小説を読む (岩波新書) 作者:廣野 由美子 岩波書店 Amazon 2009年に出版された本です。 チャールズ・ディケンズ、ウィルキー・コリンズ、アーサー・コナン・ドイル、G・K・チェスタトン、アガサ・クリスティーの探偵小説につ…
美学への招待 増補版 (中公新書) 作者:佐々木健一 中央公論新社 Amazon この本を読む前は、美学というものは、"美しい"に関する学問だと思っていましたが、 英語では、"aesthetics"と言うそうで、"感性"に関する学問だそうです。 私がこの本を読んで感じたこ…
動物がくれる力 教育,福祉,そして人生 (岩波新書) 作者:大塚 敦子 岩波書店 Amazon この本には、盲導犬や聴導犬、介助犬の他、小学校、児童養護施設、法廷、医療施設、高齢者介護施設など様々な場所で活躍する動物(犬や猫、馬など)のアメリカの事例と日本…
犯罪心理学入門 (中公新書 666) 作者:福島 章 中央公論新社 Amazon 1982年の秋に執筆された本なので、もう40年前の本になります。 私が買った本は2019年11月の第36版なので、ロングセラーですね。 具体的な犯罪のケースが多数収録されていて、私のような心理…
ドキュメント 豪雨災害-そのとき人は何を見るか (岩波新書) 作者:稲泉 連 岩波書店 Amazon 2014年に出版の本です。2011年の台風12号で被災した、奈良県十津川村の様子が第1章、和歌山県那智勝浦町の様子が第2章、そして台風12号からは離れて、首都圏の水害…
脱炭素投資入門 (日経ムック) 日経BP 日本経済新聞出版 Amazon おそらく、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「脱炭素関連 世界株式戦略ファンド」を宣伝するためのMOOKだと思いますが、脱炭素(CO2やメタンなどの温室効果ガス(GHG)の排出量と吸収量を…
モンスーンの世界 日本、アジア、地球の風土の未来可能性 (中公新書) 作者:安成哲三 中央公論新社 Amazon 西はインドから東は日本までのアジア地域一帯をモンスーンアジアと呼んで、この地域の気候、風土、文化などを学際的に解説している地理の教科書といっ…
プルトニウムの恐怖 (岩波新書) 作者:高木 仁三郎 岩波書店 Amazon 1981年に出版された本ですが、2023年の今でも読める本だと思います。 最近、SDGs(持続可能な開発目標)や脱炭素を推進しよう!と言っている人の中に、石炭・石油の火力発電から原子力発電に…
月はすごい-資源・開発・移住 (中公新書) 作者:佐伯 和人 中央公論新社 Amazon 月への探査活動が盛り上がっているとのことです。 この本は、月に関する基礎知識、例えば、月は毎日50分ぐらい夜空に昇ってくるのが遅くなるなど、という話から始まって、月の地…
一億三千万人のための 小説教室 (岩波新書) 作者:高橋 源一郎 岩波書店 Amazon ずっと昔、高橋源一郎さんの「ゴーストバスターズ」という小説を読んだことがあります。その中の一節で太宰治の小説の真似をして書いた部分があって、「ああ、真似して書いてい…
入門 環境経済学 新版-脱炭素時代の課題と最適解 (中公新書 2751) 作者:有村 俊秀,日引 聡 中央公論新社 Amazon この本は第一部と第二部に分かれていて、第一部は環境経済学の理論的な入門、第二部は現在の日本や世界の環境規制や環境税、排出量取引制度など…
アリストテレスの哲学 (岩波新書) 作者:中畑 正志 岩波書店 Amazon アリストテレスは倫理学や形而上学やなどの始まりの人です。 アリストテレス哲学の入門書という本ですが、内容は難しく、雰囲気を感じたぐらいでした。 印象に残った言葉は「われわれにとっ…
デジタル化する新興国 先進国を超えるか、監視社会の到来か (中公新書) 作者:伊藤亜聖 中央公論新社 Amazon 中国、インド、東南アジア、アフリカの新興国を中心に、これらの国々のデジタル社会化の様子を描いています。 この本のタイトル(先進国を超えるか、…
幸福の増税論-財政はだれのために (岩波新書) 作者:井手 英策 岩波書店 Amazon この本の第4章のタイトルは、「貯蓄ゼロでも不安ゼロの社会」です。 このタイトル通りに日本が「貯蓄ゼロでも不安ゼロの社会」になればいいなと思います。 教育、医療、子育て…
肝臓のはなし-基礎知識から病への対処まで (中公新書, 2689) 作者:竹原 徹郎 中央公論新社 Amazon タイトルどおりに、古代中国やギリシャでは肝臓がどのように捉えられていたか、から始まり、肝臓の病気の対処方法までが書かれていました。 肝臓は人体の中で…
景観からよむ日本の歴史 (岩波新書) 作者:金田 章裕 岩波書店 Amazon 風景は、眺める人の心象が大事なものだが、景観は客観的なものだそうです。 この本は、日本各地の昔の地図や、著者が撮影した景観の写真を題材にして、どのような経緯で、地図のような、…
資本主義の方程式 経済停滞と格差拡大の謎を解く (中公新書) 作者:小野善康 中央公論新社 Amazon 日本の経済が停滞し、格差拡大しているのは何故か、ということを「資産選好」という観点から解説しています。 「資産選好」というのは、人々が(たとえ将来使う…
植物はすごい 七不思議篇 (中公新書) 作者:田中 修 中央公論新社 Amazon 七つの植物の七つの「ふしぎ」を紹介していきます。 ひとつの「ふしぎ」を解いたら、また別の「ふしぎ」が出てくる、という感じで面白く、一気に読めました。 ランキング参加中知識
「分かち合い」の経済学 (岩波新書) 作者:神野 直彦 岩波書店 Amazon この本が出版されたのは、2010年ですが、現在でも書かれていることは当てはまると思いました。 日本は、教育支援や高齢者支援の政府支出がOECD諸国の中で比較すると、とても低い国である…
菅原道真-学者政治家の栄光と没落 (中公新書 (2559)) 作者:滝川 幸司 中央公論新社 Amazon 菅原道真は太宰府に左遷され、死後、怨霊になったということは知っていいましたが、 その前のことは何も知らなかったです。 この本は、その前のことが書かれていて良…
人新世の科学: ニュー・エコロジーがひらく地平 (岩波新書 新赤版 1922) 作者:オズワルド・シュミッツ 岩波書店 Amazon 従来の生態学は自然界と人間界を別々のものとして扱い、調べていたが、新しい生態学、ニュー・エコロジーでは、人間も生態系を構築する…
地政学入門 改版 - 外交戦略の政治学 (中公新書) 作者:曽村 保信 中央公論新社 Amazon 1984年が初版で、2017年が改版の初版です。 序章のタイトルが、「地球儀を片手に」ということで、地球儀を手元に置いて読んだらもっとよく理解できるだろうなと感じまし…
迫りくる核リスク 〈核抑止〉を解体する (岩波新書 新赤版 1946) 作者:吉田 文彦 岩波書店 Amazon 核戦争がいままで起こらなかったのは、米国とソ連(ロシア)の核抑止戦略が機能していたというよりは、幸運によるところが大きかった。 核兵器を地球上から廃絶…
地球外生命 アストロバイオロジーで探る生命の起源と未来 (中公新書) 作者:小林憲正 中央公論新社 Amazon 読みながらワクワクしました。 火星や金星、木星の衛星のエウロパ、土星の衛星のタイタンやエンケラドゥスなどにもしかしたら生命が存在するかもしれ…
スピノザ――読む人の肖像 (岩波新書 新赤版) 作者:國分 功一郎 岩波書店 Amazon スピノザという哲学者が昔、オランダに住んでいました。 彼は、聖書やデカルトの方法序説などをとてもよく読んで、彼独自の新しい哲学を作ったようです。 私には難しくて、2割も…