読書記録
零の発見: 数学の生い立ち (岩波新書 赤版 49) 作者:吉田 洋一 岩波書店 Amazon 私が生まれる前に出版され、今でも刷を重ねている新書の世界のロングセラーですね。 零の発見、という題の文章と 直線を切る、という題に文章の2つがあります。 アラビア人(エ…
グリーン戦争―気候変動の国際政治 (中公新書) 作者:上野貴弘 中央公論新社 Amazon 地球温暖化対策として、各国が化石燃料の削減や再生可能エネルギーの開発を進めています。その際に各国共通のルール作りが行われています。そのルール策定の際に各国は少しで…
カラー版 - スキマの植物図鑑 (中公新書 2259) 作者:塚谷 裕一 中央公論新社 Amazon アスファルトのスキマやブロック塀のスキマに生えている植物、私たち人間からみたら、こんな狭いところで頑張って育っているなあ、と思いがちですが、当の植物にしてみれば…
ルポ トランプ王国-もう一つのアメリカを行く (岩波新書) 作者:金成 隆一 岩波書店 Amazon 2016年、いまから8年前のトランプとヒラリーの大統領選挙のときのトランプの支持者へのインタビュー、ルポルタージュです。 もう一つのアメリカを行くというタイト…
物語イスラエルの歴史: アブラハムから中東戦争まで (中公新書 1931) 作者:高橋 正男 中央公論新社 Amazon いままで意識していませんでしたが、イスラエルのある場所は、イスラエルが第二次世界大戦後に建国されるずっと前から、4000年以上も前から人が住ん…
歴史とは何か (岩波新書 青版 447) 作者:E.H. カー 岩波書店 Amazon 1960年代に出版された本です。 過去の事実を集めて記述しただけでは歴史にはならないこと。 歴史は現在の光で過去を照らし、過去の光で現在を照らすという、過去と(現在の)歴史家の相互作…
日本列島はすごい-水・森林・黄金を生んだ大地 (中公新書 2800) 作者:伊藤 孝 中央公論新社 Amazon 中公新書得意の「すごい」シリーズ(私が勝手にそう呼んでいるだけです)の一冊です。 日本列島って地球からみたら小さいのに、豪雪地帯があったり、雨が豊富…
生物多様性とは何か (岩波新書) (岩波新書 新赤版 1257) 作者:井田 徹治 岩波書店 Amazon 2010年6月18日に第1刷で、私が手にしたのは2021年1月15日の第7刷でした。 14年前の本なので、細かいところは現在と違いがあるでしょう。(詳しく検証はしていないです)…
物語フランス革命: バスチ-ユ陥落からナポレオン戴冠まで (中公新書 1963) 作者:安達 正勝 中央公論新社 Amazon <<フランス革命は世界史の新しい時代を切り開いた輝かしい革命であり、フランス革命を抜きにして現代世界を考えることはできない>> あとがきの…
疑似科学入門 (岩波新書 新赤版 1131) 作者:池内 了 岩波書店 Amazon 2008年に発行された本なので、少し古い部分もありますが、今でも読んでおいて損はないと思います。 筆者は疑似科学を三種類に分類しています。 第一種疑似科学は、人の悩みや欲望につけこ…
戦争はいかに終結したか 二度の大戦からベトナム、イラクまで (中公新書) 作者:千々和泰明 中央公論新社 Amazon 戦争は、優勢勢力側の「将来の危険」と「現在の犠牲」のどちらをより重視するか、というシーソーゲーム中で「紛争原因の根本的解決」か「妥協的…
人の心に働きかける経済政策 (岩波新書) 作者:翁 邦雄 岩波書店 Amazon 従来のメインストリームの経済学は、人間は、自分にとっての現在及び将来の利益・損失を正確に計算して、常に利益が最大になるように合理的な選択をするもの、という仮定のもとに組み立…
文明の誕生 - メソポタミア、ローマ、そして日本へ (中公新書 2323) 作者:小林 登志子 中央公論新社 Amazon 著者は古代メソポタミア文明が専門のようで、文明に関する論理的な話ではなくて、いまから4000年も前のメソポタミアの社会制度がどうだったかを記述…
エピジェネティクス-新しい生命像をえがく (岩波新書) 作者:仲野 徹 岩波書店 Amazon エピジェネティクスの「エピ」というのはギリシャ語の接頭辞で、「後で」とか「上の」という意味だそうです。「ジェネティクス」というのが遺伝子とか遺伝のことなので、…
菜根譚: 中国の処世訓 (中公新書 2042) 作者:湯浅 邦弘 中央公論新社 Amazon 「菜根譚」という中国の明の時代に書かれた処世訓の解説本です。 中国の3つの大きな思想、儒教、道教、仏教のうち、儒教をベースにして道教、仏教を取り入れて書かれているとのこ…
法とは何か 新版 (岩波新書) 作者:渡辺 洋三 岩波書店 Amazon 旧版は 1979 年に出版され、この新版は 1998 年に出版されています。 新版とはいえ、四半世紀以上昔の本なので、現代の法律制度とは違っている部分があるので、その点は注意が必要かと思いました…
化石に眠るDNA 絶滅動物は復活するか (中公新書) 作者:更科功 中央公論新社 Amazon 自然界には生物の死骸や糞尿、汗などの由来の DNA がそこらじゅうにあるそうです。環境 DNA というらしいです。 なので、化石から DNA を取り出して分析するときは、それ…
悩みいろいろ――人生に効く物語50 (岩波新書) 作者:金子 勝 岩波書店 Amazon 慶應義塾大学の経済学の金子先生の、朝日新聞の人生相談欄での回答をまとめたものです。 この本の特徴は、相談者の悩みに対して、金子先生が、落語や小説などの中から相応しい話を…
教養としての建築入門-見方、作り方、活かし方 (中公新書 2764) 作者:坂牛 卓 中央公論新社 Amazon 非常に読みやすい本でした。なんでだろうと考えると、章や節にこの章/節では~~のことを話します、と導入があって、終わりには、~~とはこういうことでし…
食の歴史 作者:ジャック・アタリ プレジデント社 Amazon 知人が、面白いと言っていたので読んでみました。 面白かったです。 北京原人やアウストラロピテクスの頃から現在までの食の歴史、そしてこれからがコンパクト(といっても 360 ページくらい) にまとめ…
無限と連続 (岩波新書) 作者:遠山 啓 岩波書店 Amazon 1952年に出版された本で、私が買った本は2022年3月の第67刷でした。 無限にも大小がある、ということが不思議でした。 ほかにもいろいろ面白いことが書かれていましたが、正直、半分も理解できていない…
三国志 演義から正史、そして史実へ (中公新書) 作者:渡邉義浩 中央公論新社 Amazon 三国志の時代は、日本でいうと邪馬台国の卑弥呼の時代だというのが驚きです。 昔の中国と比べると日本はずいぶん遅れていたんだなと思います。 私は、吉川英治の「三国志」…
感染症の歴史学 (岩波新書) 作者:飯島 渉 岩波書店 Amazon この本では、新型コロナウィルス、天然痘、ペスト、マラリアの4つの感染症について社会がどのように対応してきたのか、を医史学(医学史)の観点から描いています。 医史学という学問分野があることを…
戦後世界経済史 自由と平等の視点から (中公新書) 作者:猪木武徳 中央公論新社 Amazon 2009年に出版された本です。 自由と平等の視点から、という副題にあるように、自由と平等という相反することをどのように両立させていくかが難しいけれども大事なことだ…
文学は地球を想像する エコクリティシズムの挑戦 (岩波新書 新赤版 1988) 作者:結城 正美 岩波書店 Amazon エコクリティシズムという学問分野があるのは知りませんでした。文学を環境との係りの観点から分析、考察していくものだそうです。 ソローの「森の生…
ジェンダー格差 実証経済学は何を語るか (中公新書) 作者:牧野百恵 中央公論新社 Amazon ジェンダーとは、社会・文化的に意味づけされた性別のことで、生物学的な性別はセックスというそうです。 この本では、その社会・文化的に意味づけされた性別の格差を…
社会学の新地平 ウェーバーからルーマンへ (岩波新書) 作者:佐藤 俊樹 岩波書店 Amazon 「この」産業社会がどのように発生していったのかを考えていったのがウェーバーとルーマンということですが、正直言ってよくわからなかったです。 何故かというと、「こ…
恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで (中公新書) 作者:春日武彦 中央公論新社 Amazon 著者による恐怖の定義は、 ①危機感 ②不条理感 ③精神的視野狭窄 これら三つが組み合わされることによって立ち上がる圧倒的な感情が、恐怖という体験を形づくる。 と…
ドキュメント 異次元緩和──10年間の全記録 (岩波新書 新赤版 1997) 作者:西野 智彦 岩波書店 Amazon この本の28ページ目の小見出しが「戦争せずにデフレ脱却を」となっていますが、結局は異次元緩和でもデフレ脱却はできず、ロシアのウクライナ侵攻という戦…
物語 遺伝学の歴史-メンデルからDNA、ゲノム編集まで (中公新書 2731) 作者:平野 博之 中央公論新社 Amazon メンデル以前は遺伝はどのように考えられていたのか、からはじまって最近ノーベル賞を受賞したクリスパーCas9の話まで、それぞれの研究者がどのよう…