Rで何かをしたり、読書をするブログ

政府統計の総合窓口のデータや、OECDやUCIやのデータを使って、Rの練習をしています。ときどき、読書記録も載せています。

読書記録 - 「アメリカ海兵隊: 非営利組織の自己革新」 野中 郁次郎 著 (中公新書)

アメリカ独立戦争のときに、英国に海兵隊という組織があるから、という単純な理由で結成されたアメリカ海兵隊が、水陸両用作戦という画期的な概念を生み出し、さらには、即応部隊(Force in Readlines)というように変革を遂げ、組織の自己保存をしていく様子が描かれています。

第一章から第六章まではこの歴史が淡々と記述されていて、最後の第六章で、野中先生の組織論的な考察が記述されています。

組織が存続するためには、絶えず自己革新をしていかなければならない、そのためにはどうしなかればならないか、野中先生は海兵隊については、以下の6つの点を要件として挙げています。

1. 「存在理由」への問いかけと生存領域(ドメイン)の進化

2. 独自能力 - 「有機的集中」を可能にする機能配置

3. 「文化」と「統合」の極大化の組織

4. 中核技能の「学習」と「共有」

5. 人間=機械系によるインテリジェンス・システム

6. 存在価値の体化

これらは、海兵隊に限らず、どんな組織でも必要だなと思いました。