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読書記録 - 「リンカン 「合衆国市民」 の創造者」 紀平 英作 著 (岩波新書)

リンカーンじゃなくて、リンカンなんですね。リンカンはアメリカの大統領で、「人民の、人民による、人民のための政治」という言葉と、歴代大統領の中で一番尊敬されている大統領、という知識しかない状態で読みました。

ケンタッキーの貧しい開拓農家の生まれで、ちゃんとした学校はほとんど通ってなくて、独学で弁護士の資格を取ったことや、若いころはレスラーをしたこともある、などを知りました。

リンカンが大統領の時に南北戦争(この本では「内戦」と呼んでいます)があって、この戦争の原因が黒人奴隷についての政治的な対立だということを知りました。

リンカンは、はじめは黒人奴隷の解放には積極的ではありませんでしたが、アメリカの現状を分析把握して、黒人奴隷を解放しなければアメリカは一つにはならない、州ごとの市民ではなくて「合衆国市民」にはならないと考えたようです。

自分の考えに固執することなく、冷静に状況を分析して最適な結論を出し、そのために行動する、という能力が秀でていたのだと思いました。