筆者は龍谷大学の社会言語学の先生です。
社会言語学という学問分野があることをはじめて知りました。
「生きている言葉やコミュニケーションの有り様」を研究するのが社会言語学というものだそうです。筆者の研究の中から「優しいコミュニケーション」とはどういうものかを記述しています。
コミュニケーションというと、話すことに重点が置かれがちです。実際、話し方教室というのはよく目にしますが、聞き方教室というのはあまり目にしないです。
でも、コミュニケーションは、話す人、聞く人、両者の共同作業のようなものだから、話す人は、聞き手が理解しやすいように、聞き手のバックグラウンドやどこまで理解しているかなどを考えながら話す、聞き手も、適切なタイミングで相槌をうったり、話してが進めやすいような質問を投げかけてやったりすることが大切なことだと書かれているます。
また、この本には雑談はその場にいる人たちの感情の一体化を醸し出すのに作用するので大切だ、ということも書かれていました。
この本を読んで、話し手になるときは、聞き手に対する思いやりを、聞き手になるときは話し手に対する思いやりを心掛けるようにしようと思ました。