この本はビジネス、企業の活動と人権について書いています。企業が営業活動をしていく過程で、様々な事柄が人権侵害に結び付きうることがわかります。
大手アパレルメーカーの下請けの下請けの末端の縫製工場がバングラデシュなど新興国にあって、その労働環境が人権を無視した過酷なものであったり、女性社員と男性社員のお給料の格差や出世などの差別化なども人は性別によって差別されない、という人権を無視したものだということです。
様々な事例が書いてあって、一朝一夕には解決はしない問題ですが、少しずつ解決に向けての歩みを止めてはならないと思いました。
この本の中には書かれていませんでしたが、企業が人権を考慮するための施策を実行するためには、当然ながら費用がかかります。この費用をだれが負担するのか、消費者が負担するならば、商品・サービスの値段は今までよりも高い価格になります。それでも消費者は受け入れることができることができるのか?という消費者の覚悟が問われているのが今の社会だと思いました。