エコクリティシズムという学問分野があるのは知りませんでした。文学を環境との係りの観点から分析、考察していくものだそうです。
ソローの「森の生活」から始まって、石牟礼道子の「苦海浄土」やカズオ・イシグロの「クララとおひさま」など、さまざまな作品を人間と環境という切り口から解説していました。
この本で取り上げられた本は、一冊も読んだことがなかったのですが、いくつかの作品を読んでみようという気になりました。
人間は人間だけで存在しているのではなくて、まわりの環境があって存在し得るのだから、文学もその観点が必要とされるのは当たり前のことことだと思いました。