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政府統計の総合窓口のデータや、OECDやUCIやのデータを使って、Rの練習をしています。ときどき、読書記録も載せています。

読書記録 - 「入門 環境経済学 新版-脱炭素時代の課題と最適解」 有村 俊秀、日引 聡 著 中公新書

この本は第一部と第二部に分かれていて、第一部は環境経済学の理論的な入門、第二部は現在の日本や世界の環境規制や環境税、排出量取引制度などの紹介です。

第一部では、需要曲線と供給曲線の図を使って環境に関する規制、環境に関する税金、環境に関するコストを内部経済化することによって、この世界の利益がどのように増減するかを解説しています。一つの図を使った説明文章が数ページにわたるので、図をノートに書き写して、それを見ながら、「三角形ABCはこれで、三角形DEFはこれで、この合計が三角形GHIだな。。」のように確認しながら読んでいくと理解しやすいと思います。

第二部では、気候変動問題に絡んだパリ協定や、2℃目標、TCFDや東京都、埼玉県の排出量取引などや、マイクロプラスチック問題やPCや家電のリサイクル法案など具体的な規制や制度の紹介です。規制や制度と言うと国家の責任分野のように感じますが、環境問題の分野では、NPOや企業、地方自治体の積極的な活動が大きく、重要なことがわかりました。