UnsplashのZoltan Tasiが撮影した写真
の続きです。
前回はR言語のplmパッケージを使ってパネルデータフレームを作成し、model = "pooling" にして普通のクロスセクションで回帰分析をしました
今回は、First Differenced Estimator, Fixed Effect Estimator, Random Effect Estimatorの3つの方法でパネルデータを回帰分析してみます。
まずは、First Differenced Estimatorです。
First Differenced Estimator というのは、もともとの回帰分析モデルが、
yit = β0 + β1xit1 + β2xit2 + ... + βkxitk + ai + uit,
t = 1, ... , T; i = 1, ..., n (tは時間、nは個体)
aiが個体i特有の要因
というモデルだという前提で、このaiを削除するために、
Δyit = yit - yit-1
= Δβ1xit1 + Δβ2xit2 + ... + Δβkxitk + Δuit
t = 2, ... T ; i = 1, ... n
と一つ前の時間との差分をとって(First Difference)、aiを削除して式で回帰分析をするものです。
plm()関数で回帰分析をするときに、model = "fd" とします。
結果をみてみます。
mitsudoの係数が-0.645と負の符号になっていますが、標準誤差が2.513ととても大きく、First Difference Estimatorでは、mitsudoの係数は有意な値は得られませんでした。
今度は、Fixed Effect Estimator でやります。
これは、前提となる回帰式モデルは、
yit = β0 + β1xit1 + β2xit2 + ... + βkxitk + ai + uit,
t = 1, ... , T; i = 1, ..., n (tは時間、nは個体)、aiが個体i特有の要因
で同じなのですが、aiを取り除くために、それぞれの個体ごとに平均値をとります。
ybar = β0 + βbar1xbari1 + βbar2xbari2 + ,,, + βbarkxbarik + ai + ubari
そしてこの平均値と元の式の差分をとって、aiを除外するというものです。
plm()関数で実行するときは、model = "within" で実行できます。
結果をみてみましょう。
mitsudoの係数は1.551で有意な値です。
3番目は Random Effect Model です。これは勉強不足でまだ仕組みが良く分かっていないので説明は割愛します。plm()関数では、model = "random" で実行できます。
Pooling Cross Section, First Difference, Fixed Effect, Random Effect の4つの推計結果を並べて表示します。
Random Effect Estimator でのmitsudoの係数の推計結果は0.428で統計的に有意です。
どうやら、misudoが大きいほどwear_shoeが増えるのは間違いないようですね。まわりの人の目が大きいほど、被服及び履物には気を使うということでしょうか?笑
今回は以上です。
初めから読むには、
です。