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政府統計の総合窓口のデータや、OECDやUCIやのデータを使って、Rの練習をしています。ときどき、読書記録も載せています。

都道府県別の献血者数のデータの分析5 - R言語のlm関数で献血者率を回帰分析する。一人当たり県内総生産額が高いほうが献血者率が高い。ボランティア行動者率が高いほうが献血者率が低い。

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Photo by Anton Maksimov juvnsky on Unsplash

 

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 の続きです。

今回は献血者率を他の変数で回帰分析してみましょう。

いままでの分析結果から、2006年と2011年では献血者率が違う、東日本と西日本では献血者率が違うなどがわかりました。

これら全部の変数を同時に考慮したときはどうなるでしょうか?

まずは、2006年なら1、2011年なら0となるダミー変数を作ります。

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それではlm関数で回帰分析してみます。

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summary関数で結果を見てみます。

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p-valueは0.0008082と0.05よりも低いので、全体として有意な統計モデルです。

eastの変数が10%水準、lpop, volant, gdp_pop, 変数が5%水準、d2006が1%水準で有意です。

人口が1%増えると0.002ポイント献血者率が減少します。

ボランティア活動行動者率が1ポイント増えると、0.03622ポイント献血者率が減少します。

gdp_popが1(百万円)増えると、0.14632ポイント献血者率が増加します。

2006年のほうが0.24249ポイント献血者率が低いです。

東日本のほうが0.16541ポイント献血者率が低いです。

続いて、誤差項が均一分散かどうかをチェックします。

まず、誤差項の2乗を計算して、それを説明変数で回帰分析します。

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p-valueが0.02349ということで0.05よりも低いです。誤差項が均一分散(homoscedasticity)で無いということは、さきほどの結果のStd. Errorなどは正しくない、ということですね。

Using R for Introductry Econometrics

 

 を参考にしてheteroscedasticity-robust inferenceを算出します。

lmtestとcarというパッケージを読み込みます。

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coeftest()関数で通常のStd. ErrorとHeteroscedasticity-robust Std. Errorを算出できます。

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これは、すでにsummary()関数で表示したのを同じです。

heteroscedasticity-robust Std. Errorはvcov = hccmというオプションを加えます。

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lpop, eastは有意な変数ではなくなりました。

volantが5%水準で有意で、対数変換した人口、人口当たりの県内総生産額、2006年か2011年か、東日本か、西日本か、big6か非big6かが同じなら、ボランティア行動者率が1ポイント上昇すると、献血者率は0.036221ポイント低下する、という結果です。

なんか不思議な結果ですね。

gdp_popが10%水準で有意です。他の条件が同じなら、1百万円だけ人口当たりの県内総生産額が上昇すると献血者率が0.146325ポイント上昇します。豊かになれば献血をする余裕もできるということでしょうか?

他の条件が同じならば、2006年のほうが2011年よりも献血者率が0.242492ポイント低いということです。2011年の人のほうが献血への意識が高いということですかね。

今回は以上です。

次回は

 

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